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空家のリスクについて【Vol.2】

不動産コラム

空家のリスクについて Vol.2





空家を放置すると「お金」では済まないことも?


~高額な損害賠償責任と行政代執行~



前回のVol.1では、空家を放置することで、


「管理不全空家」「特定空家」への指定・勧告

や、

住宅用地特例が解除され、固定資産税の負担が増える可能性

などについてご紹介しました。



しかし、空家を放置するリスクは、税金だけではありません。


建物の老朽化が進むと、


「建物の一部が落下して、通行人にケガをさせてしまった」


「屋根や外壁が崩れて、隣の家を壊してしまった」


といった事故につながる可能性があります。



さらに、危険な状態になっても所有者が必要な対応をしない場合、行政が所有者に代わって建物の除却などを行う「行政代執行」が行われることもあります。



今回は、空家を放置することで起こり得る、こうした「事故」と「費用負担」のリスクについて、できるだけ分かりやすくご紹介します。






■ 空家を放置すると「事故」につながることも



空家は、人が住んでいないからといって、建物の状態が止まったままになるわけではありません。


雨や風、紫外線などの影響を受け続けることで、少しずつ建物は劣化していきます。



例えば、


・屋根の瓦がずれる、落下する


・外壁が剥がれたり、落下したりする


・窓ガラスが割れる


・ベランダや看板などが落下する


・建物の一部が崩れる


・庭木が伸びて道路や隣地にはみ出す


など、さまざまな問題が起こる可能性があります。



特に注意したいのが、「建物の一部が落下・倒壊することによって、第三者に被害を与えてしまうケース」です。





■ 建物が倒壊すると、誰が責任を負う?



例えば、長期間放置されていた空家の外壁が突然落下し、道路を歩いていた人にケガをさせてしまったとします。


「誰も住んでいなかったから仕方ない」


「自分が直接壊したわけではない」


と思ってしまうかもしれません。



しかし、建物などの管理状態に問題があり、それによって他人に損害が発生した場合、所有者が損害賠償責任を負うことがあります。



民法717条では、建物などの「土地の工作物」に設置・保存上の問題があり、他人に損害を生じさせた場合について、占有者や所有者の責任が定められています。



つまり、


「住んでいないから責任がない」


とは限りません。


空家であっても、所有している以上、適切に管理することが重要です。





■ 損害賠償責任は「自分は悪くない」では済まないことも



ここは、空家を所有している方にとって特に知っておいていただきたいポイントです。


例えば、


屋根の一部が落下



通行人がケガをする



治療費や慰謝料などの損害が発生


という事故が起きた場合、


所有者に対して損害賠償が請求される可能性があります。



また、


外壁が崩れる



隣の住宅や車を破損させる


といった場合にも、修理費などの損害が発生する可能性があります。



もちろん、実際に誰がどの範囲で責任を負うのかは、事故の原因や建物の状態、管理状況などによって異なります。



しかし、国土交通省も、適切に管理されていない空家について、建物の一部が壊れて他人に損害を与えた場合には、所有者が損害賠償責任を負う可能性があることを示しています。



「何もしていないから大丈夫」ではなく、何もしないこと自体がリスクになる場合がある。


これが空家管理の難しいところです。





■ 空家で起こり得るトラブルとは?



空家を長期間放置すると、建物そのものだけでなく、周辺にもさまざまな影響が出る可能性があります。



例えば、


【建物の老朽化】


屋根・外壁・柱などが劣化し、倒壊や部材の落下につながる可能性があります。



【近隣への被害】


外壁や瓦などが落下し、隣家や車などを破損させる可能性があります。



【通行人への被害】


建物の一部が道路などに落下し、通行人にケガをさせてしまう可能性があります。



【庭木・雑草の問題】


庭木が道路や隣地にはみ出したり、害虫・害獣などの問題につながったりすることがあります。



【防犯・防災上の問題】


管理されていない空家は、不法侵入や放火などのリスクにもつながる可能性があります。



このように、空家の問題は「建物が古くなる」だけではありません。



周辺の方々の生活にも影響を及ぼす可能性があります。





■ 行政が所有者に代わって解体する「行政代執行」



では、


「建物が危険な状態になっているのに、所有者が何もしなかったらどうなるの?」


という疑問が出てきます。



そのような場合に、一定の条件のもとで行われるのが「行政代執行」です。



行政代執行とは、簡単にいうと、


「所有者がやるべき措置を行わないため、行政が所有者に代わって必要な措置を行う」


という仕組みです。



例えば、特定空家について必要な措置を命じられたにもかかわらず、その措置が行われない場合などには、法律に基づいて行政が代わりに除却などの措置を行うことがあります。





■ 行政代執行=行政が無料で解体してくれる?



ここは大きな誤解が生まれやすいポイントです。


行政が建物を解体してくれると聞くと、


「行政が解体してくれるなら、所有者は何もしなくていいのでは?」


と思ってしまうかもしれません。



しかし、そうではありません。



行政代執行によって建物の解体・撤去などが行われた場合、そのためにかかった費用は、原則として所有者等に負担させることになります。



つまり、


所有者が自分で解体する


のではなく、


行政が代わりに解体する


ことになったとしても、


「解体費用がなくなる」というわけではありません。



行政が立て替えるような形で措置を行い、その後、所有者に費用を請求する仕組みがあります。





■ 行政代執行になるまで、いきなり解体されるの?



「行政代執行」と聞くと、


「ある日突然、市役所が来て家を壊してしまうの?」


と思う方もいるかもしれません。



通常は、いきなり行政代執行になるわけではありません。


空家の状態や危険性などに応じて、行政から所有者に対して、


助言・指導



勧告



命令



行政代執行


といった流れで対応が進む場合があります。



ただし、2023年の法改正によって、緊急性が高く、通常の手続きを待つ時間がない場合には「緊急代執行」も可能となりました。



例えば、建物が今にも崩れそうで、周辺の安全を確保する必要があるようなケースです。


そのため、


「行政から何か言われたけど、まだ解体しなくてもいいだろう」


と放置するのはおすすめできません。





■ 行政代執行の費用は誰が負担する?



行政代執行が行われた場合、


「解体費用はいくらかかるの?」


という点も気になるところです。



建物の大きさや構造、立地条件、周辺の状況などによって費用は大きく異なります。


例えば、


・建物の解体費用


・廃材などの撤去費用


・足場などの設置費用


・周辺の安全確保に必要な費用


など、さまざまな費用が発生する可能性があります。



そして、その費用については、所有者等に負担が求められることになります。国土交通省も、通常の代執行について、行政が行った措置にかかった費用を所有者から徴収する仕組みを示しています。



つまり、


「お金がないから解体できない」


という理由だけで放置してしまうと、後からさらに大きな負担につながる可能性があります。





■ 「いつか売ればいい」が大きな負担になることも



空家を所有している方から、


「まだ売るつもりはない」


「もう少し先でいいかな」


「いつか使うかもしれない」


というお話を聞くことがあります。



もちろん、すぐに売却する必要があるとは限りません。



しかし、空家は時間が経つほど状態が悪化する可能性があります。



例えば、


今なら簡単な修繕で済む



数年後には大規模な修繕が必要になる



さらに放置すると、建物の解体が必要になる


ということも考えられます。



さらに、その間に近隣への被害が発生すれば、損害賠償などの問題につながる可能性もあります。



空家は、


「何もしない=お金がかからない」


とは限りません。



むしろ、何もしない期間が長くなることで、将来的な負担が大きくなる場合があります。





■ 空家は「放置する前」に対応することが大切



空家について大切なのは、


問題が大きくなってから対応するのではなく、問題が小さいうちに今後の方向性を考えることです。



例えば、


① 定期的に管理する


屋根・外壁・庭木などを定期的に確認し、必要な修繕を行う。



② 活用する


賃貸・リフォームなど、もう一度建物を活用する方法を検討する。



③ 売却する


今後使用する予定がないのであれば、売却して管理の負担をなくす。



④ 解体する


建物の状態によっては、建物を解体して土地として活用・売却する方法もあります。



このように、空家の状態や所有者の事情によって、選択肢はさまざまです。





■ 「うちの空家は大丈夫」と思っていませんか?



空家の問題は、


「まだ屋根があるから大丈夫」


「外から見ると普通だから大丈夫」


という簡単な判断だけでは分からないことがあります。



普段誰も住んでいないからこそ、劣化に気づきにくいという問題もあります。



そして、気づいたときには、


修繕費が高額になっていた


行政から通知が届いた


近隣から苦情が来た


というケースも考えられます。



だからこそ、


「いつか考えよう」ではなく、「今のうちに一度考えてみる」


ことが大切です。





■ バージョンes株式会社が選ばれる理由



当社は、空家買取専門担当者が、お客様の空家について一つひとつ状況を確認し、ご相談をお受けしています。



空家は、


「古いから売れない」


「荷物が残っているから無理」


「建物を解体しないと売れない」


など、物件によってさまざまな事情があります。



だからこそ、単純に「売れる・売れない」だけではなく、


今後どのようにしたら所有者様の負担を減らせるのか


という視点から査定・ご提案を行っています。



独自の販売ルートを活用し、売主様の費用負担やリスクをできるだけ抑えながら、「負担を減らす」だけではなく「資産として活かす」方法も含めてご提案します。



「こんな状態でも相談していいのかな?」


そんな空家でも、まずはお気軽にご相談ください。



次回は、空家を所有し続けることで生じるリスクを避けるための「所有者から外れる」という方法についてご紹介します。



所有者から外れるためにはどのような方法があるのか、また、相続した土地を国に引き渡すことができる「相続土地国庫帰属制度」とはどのような制度なのか、利用するための条件や費用などについて、詳しくご紹介します。





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